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2026/04/03 2026年4月 社会保険の主な改正ポイント|給与計算・労務担当者が今すぐ確認すべきこと

2026年4月は、社会保険・年金制度の改正が重なる大きな節目です。給与計算や労務管理に直結する変更が複数あるため、人事・総務担当者は早めの対応が必要です。主なポイントを整理します。

■ ① 健康保険被扶養者の認定ルール変更(2026年4月1日施行)

これまでパート・アルバイトの扶養認定は「実際の収入見込み」で判定されていました。2026年4月からは、労働条件通知書(雇用契約書)に記載された賃金をもとに年間収入を判定する新ルールに変わります。

繁忙期の残業などで一時的に収入が増えても、契約上の年収が130万円未満であれば扶養から外れなくなります。一方、契約上の年収が130万円以上であれば、実際の収入が130万円未満でも扶養から外れる可能性があります。

【企業の実務対応】
・雇用契約書・労働条件通知書の賃金欄を正確に整備する
・パート・アルバイト従業員に新ルールを周知する
・扶養申請時の添付書類(労働条件通知書)を準備する

■ ② 子ども・子育て支援金の徴収開始(2026年4月〜)

少子化対策の財源として「子ども・子育て支援金」の徴収が始まります。健康保険料に上乗せする形で労使折半で負担します。子どもの有無にかかわらず、社会保険加入者全員が対象です。

健康保険・介護保険の料率変更は4月支払い給与から、支援金の徴収は5月支払い給与からとなり、1か月ずれます。給与計算ソフトの設定を段階的に変更する必要がある点にご注意ください。

■ ③ 在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げ(2026年4月〜)

働きながら年金を受け取っている60歳以上の方の年金支給停止基準額が、月額51万円から62万円に引き上げられます。年金を減らさないために働く時間を抑えていた高齢社員の就業意欲が改善される可能性があります。

■ 今回の改正が示す方向性

今回の一連の改正を俯瞰すると、2つの流れが見えてきます。

ひとつは「働き方の多様化への対応」です。扶養認定ルールの明確化や在職老齢年金の基準額引き上げは、パート・アルバイト・高齢者がより働きやすくなる方向への改正です。人手不足が深刻化する中、就業調整を減らし労働力を最大限に活用しようという国の意図が読み取れます。

もうひとつは「企業・従業員双方の負担増」です。子ども・子育て支援金の新設をはじめ、社会保険料の総負担は増加傾向にあります。給与計算・雇用契約書の整備・従業員への説明と、企業の実務負担も年々重くなっています。

制度改正のたびに対応が求められる状況が続いています。「気づいたら対応が遅れていた」とならないよう、専門家と連携した労務管理体制を整えておくことをお勧めします。

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